追いかけたいのに息ができない

オタクをしていないと死んでしまう病気のOLが推敲なしの文章を垂れ流す。※当ブログにはアフィリエイト広告が含まれます。

面白いと言うだけ【M-1グランプリ2024】

こんにちは、鹿です。

 

M-1グランプリ2024 が終わりました。1か月以上前に。優勝は令和ロマン。

私は令和ロマンの死ぬほどあったかいトレーナーを気ながら冬は仕事しているくらいのフアンだからとても嬉しかった。

と、同時になんだか今年のM-1は悲しいとかも色々あったから、書いていきたいと思います。

 

敗者復活戦。

去年に引き続き、現場にいるお客さんがタイマン方式で投票していき、最後決戦投票だけ芸人が審査をするというルール。

トレンディエンジェルの斎藤が途中映らない場面が何度かあって心配になったりした。井口のコメントがなんだかビジネスすぎて、スポーツニュースに対するコメントのようで不安になった。野田クリスタル今月のお笑い で審査コメントは難しい、ネタに関する率直な意見は言えない って言っててなんだか寂しくなったりもした。結局私は久保田みたいな芸人が好きなんだろうな。

今年の敗者復活の審査は所謂ほんものの漫才が強かったように思う。(私はそれがなにか未だに分かっていないけど)数年前の本選の審査みたいだった。

フースーヤがあっけなくドンデコルテに敗れてから実はちょっとこの日の記憶があいまいだったりする。え・・・?フースーヤって私も大好きだけど、M-1のオタクの多くが好きではなかったっけ・・・??ドンデコルテのネタは全然面白かったけど、フースーヤはファンが好きなギャグを残してくれてたり最後のディズニー畳みかけに圧倒されたりでちょっと感動すらしたんだけど、あっけなく敗れるの・・・??ほわんわんわん。

そしてダンビラ。この日に見たネタで一番変だったのって蛾です。ダンビラって二人とも器用で東京よしもとといえばってイメージが個人的にあるんだけどなんせネタが変すぎる。変なギャグとモノマネを定番の掴みですのような顔をして毎回やってるのも変だし、本当に本当に奇妙なネタなのに、吉本印のはきはきしたツッコミと非常にテンポの良い展開でまっっっっったく余韻がない。このスピード感でして良いネタじゃない。吉本で大切に磨かれた技術を全く必要としてない笑いに走っている感じがしてほんとうにおもしろい。

でもあっけなく負けるんだよね。金魚番長おもろいけど。

敗者復活の中でトップレベルで好きだったのがカベポスター。丁寧なようで雑だったりほんわかしているようで切れ味のある唯一無二の空気感が大好きだな。でも負ける。金魚番長、おもろいんだよ。客にメンチ切る(どころではない)永見プライスレス。

こんなに入れ替わりが激しいタイマン方式ありますか・・・・?と唖然としたまま、敗者復活はいつの間にかマユリカに決まってた。(え?)

まあみんな思ってたこと言うと神保町というか若手漫才師強いなーーと。確かにみんな聞き取りやすくて題材も素晴らしかった。

シシガシラの浜中ゲーム、大好きなネタだからテレビで見れて良かった。浜中のムフフ顔が大好きだ。

例えば炎当然私も好きだよ。豪快キャプテン去年の五億倍面白かった。オズワルドはめっちゃ面白かったのにああってことは本当に人気が一ミリもないんだなと痛感。

まとめると、敗者復活で勝つことって決勝行くことよりずーーーーっと難しいんだろうなって思いました。

 

真空ジェシカのオタクです。

そして、そのまま決勝へ。はい、私は真空ジェシカのファンです。好きな芸人が4年連続M-1決勝にいるのって本当に助かる。

最初に令和ロマンを一二三さんがひいたとき、「がっ・・・」と思った。その後、いわゆる一畳で完結する漫才(オズワルドに対する塙のこのコメントがかなりお気に入りだったりする)なのに熱量がすごい、伝統と若さ、台本の素晴らしさより喋りの芸が際立つネタにみんなが高得点をつけた時、ああ~今年のM-1ここがピークだったらどうするの?と思った。その後のヤーレンズ低すぎる、令和とそんなに差がありましたか?とは今でも思う。その次に来た真空ジェシカ。心臓がつぶれるかと思った。なんて順番なのかしら。

1本目は商店街。ネタが始まった瞬間になんか泣いちゃうかと思った。2020年の予選で披露されたネタだ。私も含めておそらくM-1で真空を好きになった多くのファンはこのときに真空ジェシカという存在を知ったんじゃないだろうか。

混沌としたコロナ渦で、M-1の予選動画というものを初めてみた。今好きな漫才師のほとんどをこの時に知った。カナメやモグライダー、ランジャタイ、Dr.ハインリッヒデルマパンゲ・・・。M-1ってこんなに面白いんだ!楽しくて仕方なかった。その中でも真空ジェシカのこのネタは、なんというか非常にスッキリとしていて、芯があって、前に挙げたコンビたちが独特な暑さや湿度を持っているとしたら、真空ジェシカは独特な冷たさとはっきりとした鋭さがあると感じた。「このままやっていれば(決勝)行けると思うんだよな」と川北がラジオで言っていたから、絶対に絶対に行けるんだなと確信していた。

商店街のネタは、2020年の時より遥かにおもしろかった。どこがどう変わったかとか分からないけどすぐにロケに入り、ボケ数がとても増えた。(多分ジャンプと選挙ポスターの下りは変わってないかなと)ツッコミもスマートになって、一つ一つの笑いがどこからどこまでなのか分かりやすかった。仮想中華とか決勝に行ってからの真空ジェシカっぽいお笑い(文字遊び)がたくさんで面白かった。特にお気に入りなのは、貰い画像・ゆうじという人と、「今年の都知事選みたい~」からの「消去法でゼロになる」の追い打ちツッコミだ。

ところで真空って、この「特にお気に入りなのは」っていうのが人によって違うってことが当たり前になるようなネタなのがいいよね。

点数が出た時、令和に迫る最初のコンビが真空だということに歓喜した。これまでの決勝の平場では川北の挙動をよく見ていたのだけれど、今回はガクがマジでうれしさを抑えきれないキモさを発揮していて非常に良かった。嬉しいと同時に、決勝に行けるかどうかまじでわかんないよ~というさまが笑わせてくれた(笑わせてくれた)。

バッテリィズに審査員皆が恋している感じ、すごく良かったな。

ジョックロック以降、久々に「●●に最終決戦いってほしい。でもその時真空は落ちる」が非常に長く続くことに気づいて、何だかずっと苦しかった。ママタルト、肥満が転がって笑いが起きないことあるんだって思ったけど確かにエアコンのフィルターはでかすぎる。おもしろいよー。ママタルトのようなコンビが10位ポジションになるなんて夢にも思わなかった。トム・ブラウンはいままで決勝で見たどのネタよりも死にそうになるくらい笑った。

残った3組はバッテリィズ、令和、真空。私はばかみたいに「ここに残ったのはでかい」と大声で言っていた。

 

バッテリィズを初めておもしろい!と認知したのは、2022年のM-1予選動画だ。すごくおもしろかった。決勝で披露した世界遺産のネタと似ていて、北海道でどの観光地を見るより公園で雪遊びが一番楽しいという展開に笑顔笑顔だった。最後の「(人生損しているかどうか)そんなん、死ぬまで分からんねん!」(ニュアンス違うどころか言ってるネタも違ったらごめん)が最高だった。ただ、良いことを言うんじゃなくて正論で笑顔になる感じ。そうだよね、人生を損しているかどうか生きている時に考えたって意味ないよね。2023年のライブで初めて生でバッテリィズを見た。エースが主人公だった。MCも演者も客も「エースが次に何をするか」に一番注目していた。本当に魅力的で一発で恋に落ちる。決勝の舞台でもみんなバッテリィズの虜だった。

最終決戦で3組がネタを披露して、私は本当に真空ジェシカが優勝するんじゃないか?ってちょっと思っちゃった。優勝しやすい条件(審査員が最後投票する理由にしやすい)として「2本違ったスタイルをする」があるが、真空ジェシカが一番スタイルが違う2本だったと私は思ったからだ。しかし、客観的な意見としてはやっぱりそれは令和ロマンだった。しゃべくりの「渡辺」令和ロマンらしいぶっ飛びコント漫才の「戦国時代~熊猿~」あ~確かに全然違う!

でもさ、真空のファンとしては所謂M-1用にネタを梱包している「商店街」と特殊な世界観を間と2人の言葉・仕草で成立させた「アンジェラ・アキ」の振れ幅は素晴らしくなかったか?セカンドのギャロップくらい美しくなかったか?とここに残させてほしい。そして、何よりも私にとって真空の2本は非常にスムーズで整理整頓されている感じがして、だから優勝するのではないか?と思ったのだ。令和ロマンの戦国時代はマジで面白くて、11月に見たライブでの長尺ver. が大好きなのだが、決勝の戦国時代は最後どこでどんな風に終わったかちょっと散らかっていた気がする。散らかっているネタも大好きなんだけど、M-1の決勝という場においては真空ジェシカの美しさがもしかしたら評価されるんじゃないか?と思ったのだ。結果として普通に敗れた。あの忙しさの中でもう一度M-1に出てこの2本をそろえた令和ロマンはやっぱりすごくて連覇マンに相応しかった。それでもね、悔しかったんだよ。

バッテリィズのエースの締め台詞「生きるのに理由なんていらんねん」が沁み沁みと話題になった。私も沁みた。だけど私は、真空ジェシカの「アンジェラ・アキ」の一度目の沈黙で爆笑して、観客もみんな笑っているのに気づいたときに生きるのに理由なんていらないって実感する。こんなんで爆笑することがすごく大切だ!ってマジで思うから、生きるのに理由なんて残念ながらマジでない。私は真空ジェシカが大好きだ。

 

 

令和ロマンのオタクです。

でも、令和ロマンのオタクだった。2021年のANN0がおもしろすぎてファンになった。

令和ロマンのネタはくるまのマイムがやっぱり素晴らしいなと思う。戦国時代のようなネタは真骨頂だ。去年の町工場もだし、2024年のABCを獲った猫島もだし、こういうネタでチャンピオンになっていってくれたのはとっても嬉しい。

昨年の当初、2人は「テレビはいいです」キャラが付いた。そこから、「寄席の予定がすでにいっぱい入ってそれは断らないからだよ~」「僕たちを使ってくれたがるスタッフと一緒にやっていきたいよ~」と上手いこと移行して、今は結構いろんなテレビに出ている。2人とも真っすぐだから、それが全然嘘っぽくなくてああ、すごいなあって思う。

くるまの無邪気に真っすぐなところが眩しすぎる時がある。

令和ロマンの知名度が上がったきっかけの一つにニューヨークChの「さよなら花鳥風月」がある。(2020年末~2021年四月ごろ)神保町の吉本の劇場を舞台に誰も売れ切ってはいない若手芸人独特の人間模様にフォーカスしている。エレパレに続いてニューヨークが仕掛けた花火なので、かなり盛り上がって無観客配信チケットも相当売れた。しかし、しばらくしてから令和ロマンは神保町であまりライブをしなくなった。

そして、2023年ごろからは令和ロマンは気づいたら東京のライブと同じくらい、大阪や福岡などの吉本の劇場によく出ていた。私にとって令和ロマンは、目当てにライブに行くこともあったが、どちらかというと自分が行きたいライブによくいるという存在だったので、それくらいの頃から令和ロマンを見る機会が減っていった。

くるまは「さよなら花鳥風月のときに、自分はここで劇場メンバーとしてできること(プロレス)はもうないと思った」「だから地方の劇場を増やした」というようなことを言っている。無邪気すぎる。実際にこんなに結果も出すし、そう、そうだよ。そうだよね。と言うしかないのだ。

2023年のM-1決勝はツーマンライブをしてきた令和ロマンとヤーレンズのワンツーフィニッシュで話題になった。でもくるまは2024年もM-1に出た。「決勝が盛り上がらなかったから」ヤーレンズがとびきり大人だからこうなっていて、結局どっちも決勝に残ったんだからマジですごいんだけど、こんなことを戦友ともいえる後輩に言われたらすねちゃってもおかしくない。でも結局2024年はバッテリィズが出てきたのもそうだが、2023年よりも令和ロマンがやらないスタイルのコンビがたくさん決勝に残って、令和ロマンは連覇して、盛り上がった。だからこれもそう、そうだよね。と言うしかない。何て無邪気で主人公なんだろう。

令和ロマンというのは元々大学お笑い出身で、プロになる前から吉本以外のライブにもよく出ていたのだが、このあたりから外部(吉本以外が主催)のライブはおろか、普通の寄席以外にあまりでなくなっていた。私は普通の寄席(定期公演?)はほとんど行っていなかったので、まじで令和ロマンを見るのが年に1,2回になっていった。くるまの無邪気さが眩しくて好きなんだけど、なんだか気づいたらあんま見なくなっている。吉本の若手でありながら事務所に関わらず色んな芸人に可愛がられていた大好きな令和ロマンがどんどん見れなくなってることがすごく寂しかった。今も寂しい。

2人は令和スタイルで仕事をするというイメージを持たせながら、すごく自然に「吉本の寄席にたくさん出る劇場主義の漫才師」にもなっていた。でも、変な先輩がいっぱいいるところでお利口さん風だけどわちゃわちゃして場を制す令和ロマンが大好きだからまたそういうライブにもたくさん出てほしいな。2人とも言うように先輩が多い現場の2人はやっぱり楽しそうだから・・・・。と言いつつ、くるまの突き進む道が曲がりくねったとしてもお笑いの覇道に絶対繋がっていますようにとも願う。(お笑いの覇道?)

余談・・・・・令和ロマンと無邪気と言うので思い出したのが今年の年始の娯楽語りだ。そこにダウ90000の蓮見が出ていたのだが、彼が非常におもしろかった。番組自体はなんか編集の問題のような気がするのだが、理屈がよく分からんなということをごちゃごちゃ喋っていてそんなにだったのだが、蓮見の創作人にしかできない発言がめちゃめちゃ良かった。「そんなに考察するなら作る側になれば良いんだよ」ガッハッハ。蓮見、みんなそれができないから考察するんだよ!蓮見にはなれないんだよ、追いつけないんだよ!蓮見のことだからもしかしたら邪気まみれの発言なのかもしれないが・・・。(今、ふとくるまがラジオで夏の思い出として蓮見があまりにも眩しいという話をしていたのを思い出した。あの回、大好きだなあ)

 

ダイヤモンドが解散した。

もうM-1関係ないがダイヤモンドが解散した。(関係ないといいつつ、ダイヤモンドが3回戦で落ちた理由が分からない。空前もね。)ダイヤモンドも2020年の予選で知ったコンビだ。ダイヤモンドの主催するライブに好きな芸人が出る頻度が高くて(逆もまた然り)、自然と生で見る機会が多く、目当てのコンビのネタよりもおもしろいぞ?となることが多々あり、大好きになった。年々面白いものって「あるある」「からの裏切り」そして、「ダジャレ」これらのリミックスにほとんど尽きるなあと思う。ダイヤモンドはその全てが抜群におもしろくてなかでも「あるある」の幅が私が好きな芸人の中で一番広い。他のコンビが既にちょっとおもしろいとか違和感があるとされているものをフォーカスする中、ダイヤモンドは全くこれまでお笑いとして取り上げられていなかったものから笑いを生み出していた。これって本当にすごいと思う。こんなコンビそういない。奇跡だ。

youtu.be

 

この世界はなんでもおもしろい。かわいいもかっこいいも賢いもおいしいも悲しいもなんでもおもしろくなるかも!色んな面白いを教えてくれたのがダイヤモンドだった。

年始にお笑いファンという訳ではないが家にいればM-1をみるという友達と話をした。

「今年面白いと思ったのは真空ジェシカの1本目、ダイタク、トム・ブラウンで自分は次に面白いとこ来るぞというのが分かるネタが好きなんだと初めて気づいた。」

・・・ファンじゃないのにここまで自分の好きなお笑いが確立しているのかっこいい。私はもう何が何だか分からないって言うのに。この友達にダイヤモンドを知ってほしかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!その一心です。システム漫才の至高だからダイヤモンドって。

その時は悲しすぎて勧められなかったんだけど今度会った時に勧めよう。

 

 

結局自分が何を言いたいのか全く分からなくなった。

最後に、真空ジェシカも令和ロマンも自分のネタを面白いと思っていることをラジオでしゃべっているところが好きだ。

くるまはかなりラジオでしゃべるから、ここ最近はこれネタにできるかも!?とか、寄席でここがウケるのが意外だったとかそういうのを聞くたびに嬉しい気持ちになる。

真空は、M-1が終わった一発目のラジオで「アンジェラ・アキ」がどういうネタだったか二人で笑いながら話していたのがめーーーーっちゃ良かった。梱包前のネタだったから、見る甲斐があるらしい。そういえば、このM-1用に「梱包」するという表現、ノノガ(ガールズグループのオーディション番組)でちゃんみなも似たようなことを言っている。

「自分で書いた歌詞メロディーは我が子のように愛しい。できるだけかわいくきれいにラッピングして皆に届けたい。この気持ちがパフォーマンスの底力を上げる」

川北ってちゃんみなだったんだ・・・・・・・・・・!川北はM-1用のネタは梱包しないと予選を通過できない、それと別に普段のネタがあるって言うからちょっと意味合いは違うんだろう。でも、なんというか生み出したものを誰かに見せる状態にするというのが「梱包」だと川北もちゃんみなも思っているのってなんかすごく面白い。なんなんだろう。ぐちゃぐちゃにしないで見やすいようにするのがラッピング作業に似ているのだろうか。

ちゃんみなもそうだけど(?)私たちオタクが好きなものランキング一位ってネタだったり、曲だったりすると思うが、それを好きだって前面に出してくれる人たちがお笑い界では第一線を走っている。これってなんだかとっても嬉しい。私たちもネタが好きだよーー!

 

面白いと思う芸人、面白いです。だからまた見に行く。ファンにできることってそれだけ。

そんなことを思ったM-12024決勝~今なのだった。

鹿

 

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