こんにちは、鹿です。
出オチブログ、やります。この世で最も良い歌は北島三郎の「詠人」です。
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みんな知ってるでしょう?そう、Eテレのアニメ、おじゃる丸の主題歌。
私は本当にこの曲が大好きで、在宅勤務の時は1週間に1回は大声で歌ってしまう。
ということで、今回は私がこの曲を思う(思う)時と一緒に如何に素晴らしい曲かをべらべら書こうと思う。
1.社会人1年目、出勤2日目の朝
「詠人」がマジで大好きこと私だが、人前で口に出して歌ったのはこの時が初めてだった。今でも覚えている。
顔を洗いながら大声でこの曲のサビ「まったり、まったり、まったりな~ 急がず焦らず~ 参ろ~~か~~~~~~~~~~~~~~~~」と歌い、母親に「すっごい懐かしいね」と言われたことを。自分の中ではずっと心の鼻歌ランキング上位だったのだが、声に出して歌ったのはこの時が久しぶりだったようだ。
そんなもんかなあと、当時は思ったがその後頻繁に自然と歌うようになってから気づいた。
私は、マジで、心から「まったりまったりまったりな 急がず焦らず 参ろうか」と思っている。
幼少期からそうだった。小学校でトランペットを吹き始めた。同級生の誰よりも音が出るのが遅かった。でも、音が出てからの上達の速さは結構すごかったと思う。
勉強もそうだ。最初の構造的な理解に非常に時間がかかるが、仕組みさえ自分の中に落とし込めれば頑張れるタイプだった。要領が悪い。フットワークが重い。というかそもそもシンプルに歩くのが遅い。
私は、地でまったりまったりまったりな 急がず焦らず 参ろうか だったのだ。
社会人になって、私の代だけなぜか同期がいなくて、本当に周りは知らない人だけだったけど、自分のペースで頑張ろう。これまで通り頑張ろう。そうすれば、きっといつか乗り越えられる。乗り越えられるというか、今はちょっと厳しいけれど、苦しくないでいられるところまで持っていける。と無意識で自分に強く言い聞かせてたんだと思う。
頑張ったね。今でもこの時のことを思い出すとちょっと泣きそうになる。詠人で自分を励ましていたの、あまりにも、だ。
今ももちろん仕事でちょっと詰まりそうになったときや一山超えた時はかならずこの曲を大声で歌わせてもらっている。
2.葬式で流してほしい曲ってなに?
こんな話題を2年に1回あるかないかくらいの頻度で誰かと話すと思う。
私は答えた、「詠人だ」と。
もちろん詠人が好きなので歌詞は読みこみずみだ。
読んでね~。
北島三郎 詠人(うたびと) 歌詞 - 歌ネット
まず、おじゃる丸の主題歌は2番だったんだということを知った時、胸がアツくなった。アツい。おしゃれ深夜アニメのやり方??
ぽーつぽーつ雨がふりゃ
かわいた土に命が芽生え
にっこり花が咲く
これを忠実に再現したアニメーション。普通に忘れることはないだろう。
詠人の歌詞の良いところは、人生の上手くいかなさを、季節の美しさと一緒に歌うことで、人生を、生きるということを美しく描いているところだ。
季節めぐれば 遠い道のりは
思い通りにいかないこともある
思い通りにいかない長い人生、だけれど季節のめぐりと共にあると思うとなんだかすごくあったかい気持ちになる神導入。5秒で号泣
全体で聞いていくと、1番は上手くいかないときもある、だけどそれは悪いだけではないよまったり参ろうか、2番はより余韻がある感じ、1番よりもふわっとした別にすごくだめではないけど何となく不安、だけど花は咲くまったり参ろうか、最後は明確に明るい感じでまったり参ろうか。それをはっきりではなく何となく汲み取らせる構成が本当に見事だと思う。特にBメロが大好きで1番では他者がにっこり笑いだす、2番では自分以外の何か(それまで特に関わりがなかったもの)がにっこり花が咲く、そして最後で初めて自分の心が躍り、にっこり詠いだすのだ。ここで一気に自分事になる。この、様々な自然の美しさと一緒にある雰囲気が非常に魅力的だ。中でも先に挙げた2番のBメロがやはり神がかっていると思う。題材としてはよくあるかもしれない。しかし、「踏まれても咲き誇る花」「いつか散ってしまう儚い花」という意味付けをせず、ただ、雨は花を「にっこり」咲かすんだよというこの描写はあまり多くないのではないだろうか。「にっこり」・・・・詠人の大好きポイントです。北島三郎の歌唱力も相まって聞く時も歌う時もかならずにっこりしてしまうから・・・。
さらに、Aメロの「夢を描いて 高い空見れば 届く気がして 余計に悲しくて」とつなげて聞くとその広がりは深みは底知れない。(そして、Aメロの余韻もすごすぎる。)
雨は、「にっこり」命を豊かに咲かす。うおーーーーーーーーーーーーーーーー!!
こんなに穏やかでまろやかでアツくなる思いを私は葬式で届けたい。(?)
3.好きな歌って何で好き?
家族で話したことがある。うちは皆歌が好きだから。
歌詞が好きか、曲が好きかというよくある話題だ。
私の答えは結構明確で、曲が好きじゃないと好きにはならない。である。
良いなあって思う最初のきっかけは絶対に曲で、歌詞は後付け的に好きなことが多い。歌詞の中身が空っぽというか、全然刺さらなくても曲が良いから好きって曲が結構ある。
先に挙げたように詠人は歌詞が良い。でも、同じくらい曲が良い。詠人って、最強じゃないか?
大声で歌いやすいサビのメロディーが大好きだ。まいろ~~~~~~~~か~~~~ こんなの気持ち良すぎる。サビ前の「にっこり」部分も素晴らしい。笑顔を引き出す音。
そして、イントロが至高。たかたかたかたかたかたん、みょ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。ここも大声ポイントだ。その後の泣けるギター、カンボジアの木琴みたいなメロディー。見事な融合。ワクワクして、かっこよくて、泣ける。歌に入る前のメロディー、私が何度もやりこんだ数少ないゲーム、とっとこハム太郎2ハムちゃんず大集合でちゅ を彷彿とさせる(?)懐かしいというより骨の髄まで染みこんだ曲調。全部全部良い。間奏も全てが融合し、このメロディーに帰って来る安心感。
終わり方もはい、これで終わります!みょ~~~~~~~~~~~~~~~~~~。という潔さ。まったりと言いながら、派手で、重厚で。まったりと言いながらリラックス効果はあんまりないこの感じ。まさに人生だと思う。まったりまったりだ、だけど確実に参ろうか。舐めるなよという声さえ聞こえてきそうなこの感じが、本当に自分の理想というか、励まされるし、背中も押されるし、とにかく自信がつくのである。
おじゃる丸自身ののぺーっとしているようで、めちゃめちゃ我が強くて、どっしりとした感じでみんなを巻き込んで、愛される力が強くてというイメージが全部見事にぴったりなこの曲が大好きだ。まったりまったり、だけど参るよ。歌詞、メロディー、歌の上手さ、イントロ、かっこよさ、アツさ、おもしろさ、歌いたさ、どの角度で見てもこんなに最高な歌は他にない。
この世で最も良い歌は詠人です。皆さんにとってこの世で最も良い歌はなんですか?
鹿