東京ドームでoasisを観た。否、一緒に歌をうたってきた。
やはり当然、非常にBIBLICALで特別な公演だったので、この日の感動を私からoasisへの思いと共にここに残したいと思う。
oasis、みれてマジでよかった~~~~
当方、20代後半、女をやっていますが、oasisとの出会いから語らせていただきますね。
2009年に解散したoasis、私が彼らの曲を知ったのはテレビCMだった。
なんのCMか全く覚えていないが、曲はwhatever。多分時期は、解散直前くらいだったんじゃないかと思う。(wikipedia によると2009年2月にアサヒのCMで使われたらしいか全くピンと来ていない。)
私の家は両親のCDが百枚くらいあって、気になった曲があったらまず家を探していたので、当然oasisを探した。なかった。ロックバンドは父親の方が好きなので、oasisって知ってる?どんな感じなの?と聞いてみたところ「まあ、oasisも良いけど聴くなら先にビートルズを聴いた方がいい」。今思うとかなりの厄介おじさん回答をされた。私はすなお子供だったので、あ、そっか~と青盤赤盤を何度も聞いて、CDについていた解説本を読みこんで、普通にビートルズにはまった。oasisのことは、一旦忘れてた。
時は少し経ち、再びoasisチャンスがやってきた。震災後くらいのauのテレビCMにドンルクが使われたのだ。こちらは映像も含め結構ちゃんと覚えてる。
良い歌だなあという月並みな印象だった。whateverをきいた時もそうだし、なんなら今もそうかもしれないがoasisの印象って良い歌だなあ、だ。
私にとってのwhateverとドンルクの数年の間に一番大きく変わったことはインターネット解禁だ。音楽については誰かに聞くということが家で出来る最も確かな方法だったのがだから、これはかなり大きかった。今度はoasisについて、真っすぐ調べることができた。ああ!あのときの!whateverと一緒!ああ!ダブルボーカルなんだ!?Youtubeでたくさん動画をみて、とにかく夢中になった。ギャラガー兄弟のおもしろ動画やら、デビューから駆け上がったoasisがどういう存在だったか色んなアーカイブ記事やらブログやらも読んだ。
調べていくうちに、私がビートルズにはまっている間にoasisは解散していることを知った。少し父親におい~となりそうになったが、もっと調べるうちに、ギャラガー兄弟がフリークなので、oasisを聴く前にビートルズのメジャーなところを舐めておいたのは良かったのかもしれないなと思った。もし、oasis入社試験があるとしたらビートルズの曲を30曲言えないなんてあり得ないことなのである。
そして、oasisの曲を愛する上でビートルズに先に触れていたのは非常に手助けになったように思う。
私にとって、ビートルズは初めて初期~晩期という流れで曲を聴いた大物バンド(!?)なわけなのだが、赤盤青盤の解説を読んだおかげでこういうものが好きだから、この時はこういう曲調が多くて・・・だとか、だんだん生音でなく作った音に拘りいわゆるサイケな方にいっただとか、フロント二人がすれ違っていっただとか・・。いわゆる「音楽性の方向の違い」というのは本当にあるんだというのもビートルズで知った。また、ジョンとポール以外のメンバーの曲が結構痺れるような王道のカッコよさがあるなあだとか、複数人でやるからこそのバンドの音楽的歩みというのを先に知ったことで、oasisのことも自然と好きになれた。そもそもバンドの音楽的歩みというのが世界中に注目されたのは多分ビートルズが初めてに近いわけだから、やっぱり凄いし早く聴くに越したことはなかったと思う。
oasisも1枚目から最後のアルバムまで通しで聴いて、やはり印象としては「どの曲も良い」だった。これってどう考えてもすごい。oasisもどんどん音が分厚くなり、サイケというよりは壮大になって、シンプルに曲が長くなり、ノエル以外の曲も増えていったがそのどれもが良い。最後のアルバムまでファンに人気の曲があるのはすごいと思う。
加えて、リアムの声はオンリーワンでノエルの作る曲はナンバーワンで2人の生き方やビジュアルがマンガ的。こんなおもしろいのに良い曲しかないなんて、私はoasisを一気に好きになった。
2018年、はじめてリアムのソロライブに武道館に行った。その時、リアムはoasisの曲を好きだということが真っすぐ伝わるセトリで、その上でソロも良い曲を作っていて、もう奇抜ではなく、自立したアーティストなんだなと思った。MCも良かったし、Champagne Supernova をこの目で見れたことに感無量だった。
2024年、oasis の再結成が発表された。
嘘みたいだ。嘘みたいだけど、リアムのソロはめっちゃ良いし、ノエルのソロもかっこいいし、ここでバンドとしてもう一度音楽を一緒にやるというのはああ、そうかという納得もあった。
再結成の発表こそ特大ニュースだったけど、次に発表されたのがまず地元でのライブということが、なんだか昔と変わらず剥き出しというか、このやり方しか知らないというoasisの声が聞こえてくるようだった。
秋、日本でデビュー30周年を記念してLive Forever展が開催された。
当時、まだ日本公演は発表されていなかったが、それでも昔からアツいこの日本でのoasisという文化を絶やさないための力に少しでもなれたら良いと思い、足を運んだ。
この展示が私にoasisの曲をさらに染み渡らせるものだった。
Live Forever展は展示物の圧倒的多さでプレミア感もあり、アルバムごとのコーナーなど分かりやすさもあり、本当にoasisを知っている人もあまり知らない人も楽しめるものだったと思う。直筆の歌詞、アルバムジャケットの展示、インタビュー映像、実際に使われた楽器などに心が躍った。やっぱりoasisって格好いい。そして、そんな素晴らしい展示の中でも私の心をひと際打ったのは、いしわたり淳治の和訳歌詞の展示だ。
Acquiesce、Whatever、The Masterplan....素晴らしいジャケットをでかでかと、その隣に歌詞だけを添える。oasisのことが大好きな人しか思いつかない展示だと思った。そして、私は、このときはじめてoasis の歌詞って素晴らしいということを実感した。ちょっと遅すぎるのは許してほしい。私にとって、このときが大人になって初めて和訳まで触れた歌詞だったから。
十数年前oasisを好きになった時は、純粋にoasisが好きだった。だから、Acquiesceだって、他の曲だって自分のこと或は自分たちのことを歌っていると思っていたし、それがかっこいいと思っていたのだ。この展示でそれは全然違っていて、oasisの歌は、「人」の歌だと、そう感じたのだ。oasisがみんなのうただと言われる所以を私はこの時感じ取った。先にあげた3曲は兄弟で歌うことに痺れる「Acquiesce」日本での認知度が高いオケが印象的で感動的な「Whatever」激渋サウンドと激渋でありながらもアツいノエルのボーカル「The Masterplan」と、割と異なる曲調だが、歌われているのは「なるようになるし、やりたいようにやれる、大丈夫」そっか、oasisっていろんな形でずっと生きるのが大丈夫でいれるように歌ってたんだ。そして「Let there be love」私はこの曲が大好きだ。やっぱり2人で歌う曲は特別に思ってしまうし、特にノエルパートのメロディーがめちゃめちゃ良い。そこに愛がありますように... 初期で私たちにいろんな形で寄り添って励ましてぽんと背中をたたいてくれたノエルが書くとびっきりの愛の歌。今、手に持っている全てを離すまいとぎゅっと握りしめたくなる。この愛とともにどこまでもいたい。
私は、大人になってノエル・ギャラガーの書く詩がこんなにもこんなにも染みるようになっていた。
大人になればなるほど、「なるようになる」という考え方が強く優しく温かく感じる。みんな私のことなんてそんなに興味ないんだから私は私でいれば良い。そう思うとなんだかすごく自然に前を向ける。
ロックンロールな振る舞いと同じように、「やりたいことやれよ!」と鼓舞するような曲という印象を昔は持っていたのだが、ノエルはどこまでも優しく、そばで目を見て、前を向かせてくれる曲を書く男だったのだ。
もう一つ、この展示を通して日本のoasis担当スタッフの愛も改めて感じた。前々からラジオ等々で、oasisが世界に見つかる前に日本が見つけたというアツい思いは受け取ってきたが、この展示でとにかくたくさんモノを集めて、たくさんグッズを作って、30周年という節目でもう一つ盛り上げよう、これからもoasisの人気を絶やさないようにしようという「使命」を感じた。我々もそれに答えなきゃいけない。特に新しい作品を出す見込みが今のところない海外バンドなんて、部屋で同じCDを何度も聞くだけではすぐに日本でライブなんかしてくれなくなるだろう。ずっと愛を表現し続けようと、その一心で予定の倍グッズを買った。
展示期間中に日本公演がようやっと発表された。もう、日本でみれなくても良いやと自分を洗脳し始めてた頃だったので、めちゃめちゃ嬉しかった。
家族にも応募を手伝ってもらったが結局すべて落選。2023年のリアムの来日公演も普通に落選したし、なんだか、めっちゃあり得なかった。
とはいえ、まだ諦めていなかった。人気K-POPアイドルのライブを一般でも取ったことあるし、バナナマンのライブも2回当てているぞ、本当に行きたいライブに人は行けるはずだという謎の自負があった。
oasis一般発売日、普通にアクセスできなかった。思ったよりもみんな、oasisのことが好きだったようでかなり落ち込んだ。あ、私が、行けないんだ。
そこから、連日時間が空けばoasisのチケットページを覗くことがルーティーンになっていた。チケットを取れるなんて思っていない。でも、取れるかもしれない・・・。
結果、取れた。
当時、私はあまり人に言えないくらい残業残業の日々だったので、その日も日付を回ってから帰宅してサイトを覗いたら、なんかあったのだチケットが。しかも両日。とりあえず初日がよかったから25日のSS席をみたら、アクセス不可。ページを戻ったら25日は全て予定枚数終了。冷汗が出た。一般の時と同じだ。でもこれを逃したらまじでまじで買えない。ハートは熱く、頭も熱く、指先だけはクールに、私は2日目、26日のチケットを手に入れることができた。
買えた後は誰もいない部屋で携帯を抱きしめた。嬉しい嬉しい。そして次は、そりゃあそうだろ、私が買えないなんてあり得ないだろとでかい態度になった。
チケットを取れてから長い11か月だった。仕事もついに春から落ち着き、ライブが近づくにつれ、本当に興奮した。仕事が落ち着いたと思ったらライブ前1週間で急に忙しくなり、また、東京は寒くなった。
本当は在宅勤務にして連日oasisの動画を観たかったのだが、全く触れられないままライブ当日を迎えた。
すみません、やっとここからライブがはじまります。
2025/10/26、雨ーーー。
前月行ったSTINGのライブで(この話もまたどっかでしたい。めっちゃ良いライブだった)長い傘を会場に持ち込めないことを直前に知り、てんやわんやしたので今回はちゃんと事前に注意事項を読んで、折りたたみ傘で向かった。
買う予定のなかった一番ベタなライブTシャツを着て、ほくほく気分だ。
初日の様子は前座のアジカン以外動画は一切見ないようにして、リアムの調子はめっちゃ良いことと、意外と萎えるコネチケはなさそうで良かったということと、ポズナンという文化があることを頭に入れていた。
到着したらまずトイレ。オタクの鉄則だ。私の東京ドーム史上最も女子トイレがすいていた。アイドルのライブ以外で来たことがないからまあ当然である。
席は初の外野席。背もたれがなくて狼狽えた。前後左右の人に迷惑をかけないよう細心の注意を払わねば。2日目の前座はおとぼけビ~バ~だった。バンド名はもちろん何度も見かけたことがあるが、ちゃんと聴いたことはなかった。しかし、まあ、彼女たちが最高だった。oasisのライブがマンチェスターのジジイたち主催のカラオケ大会にならなかったのは、おとぼけビ~バ~のおかげも少なからずあったと思う。宣言通り、東京ドームを一番アツいライブハウスに一瞬でしてくれた。曲も演奏もパフォーマンスも最高にかっこい。歌うように楽器を叩き、楽器のように歌うバンドで自然と体を振っていた。両隣が空いていたので、結構思う存分踊って、歓声をあげた。MCも花火のように瞬間的にアツく前座として最高のパフォーマンスだった。かっこいい。oasisと全然違う音楽なのが本当に良かった。でかい東京ドームに小さいバンドセットでかき鳴らす様はoasisとは違う方向でロックンロールだった。
30分の時間を空けて、18時丁度にOP映像が流れた。
来る、oasisが同じ空間に、来るーーーー
もう登場のリアムのTOKYO vibes in the area で、あ~~~めっっっいい~~~~。
一曲目がHelloってマジで最高だなって思った。この曲ってやっぱoasisじゃなきゃだめだから・・・という思考回路に自然となっていた。この重明るい曲調(そんな言葉は多分ない)って、oasisサウンドのでかい特徴だ。そして、それをだらけさせないリアムの圧倒的主人公ボイス。これだ、これだ、これはそれぞれのソロでは絶対見れない。戻ってこれて良かったぜ。
続くAcquiesceなんかは誰がどう考えてもoasisじゃなきゃできない曲だ。夢にも見ていなかった。この曲を本物を聴けるなんて。初めて知った時はノエルからリアムへあてたオタク大熱狂曲なのかと思ったが、先述したLive Forever展で多分それは違うという解釈になって、この日、本当の演奏を聴いて、いいや違う少なくとも今この瞬間ノエルは私たちオーディエンスに向けて「お互いが必要だ」と歌っていると確信した。そして、何なら私だろと思った。oasisは私を信頼して必要としているだろうが!私もです!ほいで、この空間にいるみんなと、隣で歌う人とお互いに信頼し合っている。
バカげていると思うだろうか、しかし、本当にそう思ったのだ。そして、その時長年インターネットの中だけの話だったこのバンドの魅力と本人含め様々な場所で語られる「oasisはみんなのもの」という感じがぶわっと自分の中を駆け巡った。感じたことのない快楽だった。マジで、oasisってみんなのものだ。私に歌っているような気がするし、多分歌ってる。それで、私が歌っているようにみーんな歌っていて、それよりもでかい音をoasisが鳴らしている。みんながoasisの為だけでなくみんなの為に歌っている。(余談だがこんな感じでoasisってマジで全員歌っているので本人の声がかき消されたり特定のファンの声が悪目立ちすることが一秒もなかった。だから、歌わなくたって全然浮かない。常識から外れなければどうやって聞いたって変にみられることはないと思う。これもみんなのライブだと思った。)
ここから、Supersonicくらいまでずっと「歓」だった。正直記憶があまりない。記憶がない時間が長すぎる。勿体ない。リアムのありがとう大放出、ノエルのギターのえぐさ。Morning Glory凄かったね。そして、とにかく曲がぜーーんぶかっこいい。一つ、ライブが終わって改めて思ったことはノエルってボーカルのメロディーラインだけでなく、イントロも間奏もとにかく作るメロディーが全部かっこいい。だから、多分ずっと「歓」だったのだ。曲が始まった瞬間吹く風が強い。
Cigarettes & Alcohol でのポズナンのときしかり、リアムがとにかくご機嫌に見えた。2018年にみたときもご機嫌だなあと思ったけど非じゃないくらいだ。ありがとう大放出。動きもなんかぴょこぴょこしている。あなたは、congratulationと好きな人に言われたことがありますか。
Fade away って本当に良い曲。oasisのなかではかなりのアップテンポだが歌詞がどちゃくそ良い。私は未だに思春期の儚さというものが好きなのだが、この曲はまさにそんな感じで、生で聴いたとき「ノエルの曲を一番うまく歌えるのは俺」というのはこのことだと思った。リアムはもう立派なおじさんなのに、大人ということをまだ知らないみたいなこの曲にぴったりな歌声を今も出す。ノエルが書く抽象的なメッセージを抽象的なまま角ばった形にすることができる特別な声だ。当時まだノエルも20代になったばかりだっただろうに、こんな歌詞をこんなメロディーに載せるという大人にしか作れないだろという曲を、リアムが子供のように真っ白に歌ってくれるからシンプルにしているようだ。アウトロも幻想的で良かった。
激渋Supersonic。ここで、なんか我に返った。それまでも良かったがバンドサウンドが耳になだれ込んできて音楽ライブに来たという状況を思い出した。oasisのライブを今見ていて、メンバーはここに生きているんだと思った。遅い。
演奏、バチバチにかっこよかった。モニターに二人が映っている構図も良かった。というかOP映像以来モニターを初めてまともに見た。いっちゃん最後であり得ない終わり方をしたがぎりぎりかっこよく聞こえたのでそれも含めてよかった。
ここから、ちょっと正気になった。危ない。全ての記憶がないままライブが終わるところだった。
Talk tonightからのノエルボーカルターン。いや、全部名曲。ここのブロックでやった3曲は特にメロディーの上げ方が感動的。リアムと違って哀愁&熱 という感情が乗ったボーカルがすごい良い。
そして、D'you know whar I mean? ライブで一番好きになった曲かもしれない。
かっこいい。2人がこうして一緒のステージに立ってくれてよかったと思った。遅い。モニターの2人が本当に画になっていた。ロックンロール。ノエルのコーラスは本当にきれいだし、ギター意味わかんないくらいかっこよかったのにリアムの奇行(タンバリンマラカス叩き)も意味わかんなかった。あのような時何を考えてるの?これぞOasis。
なんか、ここから演奏のギアあがったような気がする。後半でちゃんと上がるのすごい。リアムもノエルもさらに声が出てる。リアムのありがとうのバリエーションも様々だ。ありがとうに感情がのってる。
Slide Away 私が見てきたどのSlide Away よりもかっこよかったと思う。というか、生で観てしまったら動画なんて掠れちゃう曲かもしれない。ノエルの間奏のギターリフがめちゃめちゃ印象的だ。気持ちよさそうにギターを弾いている。私の中で、ノエルって背を丸めて本のページを捲るみたいに大切に演奏する印象だったから、ギターと一心同体という感じでアツい演奏がガツンと響いた。アンディとゲムもイケイケでなんか恋しそうになっちゃった。
そして、ここからはガチスーパーヒットソングがずうっと続く。凄すぎで書くことも思いつかないが、一曲ずつコメントしてみようと思う。oasis再結成知ったばかりの自分がみたらぶっ飛ぶくらいのガチスーパーヒットソングたち。
whatever
観客の大合唱の熱が高くなった。ここから、最後に向けてみんなでまた一つになろうという感じだ。ノエルのコーラス付きではもちろん初めて聞いたのだがもう泣いちゃうかと思った。ありがとう。最後のオクトパスガーデンもwhateverと同じくらい気持ちよく歌えたね。
live forever
アンセム。このメイベーを聴くために、生き続けると歌うために私たちはここに集まったのだろう。体感15秒だった。一瞬で終わった。
Rock N' Roll Star
大好きだ。始まりの曲。ギャラガー兄弟そのものの歌。ここから抜け出すためにはロックンロールスターになるしかない。2人は30年たってもロックンロールスターだ。私だって今夜ロックンロールスターだ。
The Masterplan
ここからアンコール。一曲目がこれはちょっと渋~~~。かっこよすぎる。結局ノエルが良いとこもっていく。とはいえ、今高らかに歌えというフレーズは確かにアンコール曲にぴったり。誇りを持て と、流れには逆らえない この2つは両立するし、流れには逆らえないからこそやりたいようにできるだろという優しさがノエルの真骨頂のような歌だ。
Don't look back in anger
そして、ご本尊ドンルク。バンドメンバーが全員モニターに映って歌は皆で歌って、卒業式みたいだ。バンドメンバーを観て、あーキーボードの人知ってると今更気づいたり。とにかく幸せというか、この場にいれること当たり前じゃ無いと感じた。いやー良い歌、本当に・・・。
Wonderwall
ここからは、本当に記憶がない。歌ってたら終わってた!でもそれでいいでしょう!
Champagne Supernova
ラストMCでSpecial Place と聞こえて大歓喜。こんなことも言われたことない。とびっきりのリアムの愛。歌ったら終わってたPart2なのだが、最後だと思うとちょっと泣いた。大好きな曲だ。oasis にはまって最初に聴いたとき一撃で大好きになった。サイケでメロディックでオンリーワン。
兄弟のハグは、リアムがおいおいとノエルを煽り、ノエルもそれに応えてまるで大型犬のように抱き着くリアムを受け止めていた。それは、信頼のハグにみえた。
ということで、2025年最大のイベントは時間ぴったりに幕を閉じた。
再結成のツアーは今のところすべて同じセットリスト。全ての公演で同じクオリティのものを届けようと集中している姿もまたかっこいい。だからこそ、最後の信頼のハグが胸を打つ。oasis がoasis でいれたことを大切にしているようでじーんとくる。もう十分すぎるくらいoasis からは受け取った。こんな日が来るなんて思ってなかった。ただただ、今はありがとうだ。
ライブ自体はこんな感じでふわふわというか夢か現かみたいな時間も結構占めていたのだが、終わって電車に乗りながら私ははっきり分かったことがあった。
ああ、だからリアムもノエルもファンもlive forever が好きなんだと。
live forever 生き続ける。カート・コバーンの自殺という状況の答えなんて情報はすぐ調べたら分かる。でも、でも、この目で聴いて、live forever はわたしにとっても特別な歌になった。
生きるのってつまんない。苦しい。そして、生きるのが終わるのも怖い。なんで生きているんだろう。どんどん年を重ねて、本当に生きるのが終わるのが怖いというだけで生きているだけのような気がしていた。しかし、解散したのにまた手を取り合って同じ音楽を届けてくれたoasis を観て、生きてなきゃこれはあり得なかった。生き続けるのってかっこいいって心から感じた。絶望的な解散だったのに、2人とも音楽から逃げずに生き続けてくれたから、ロックンロールスターであり続けてくれたから、だからこのド王道真っすぐ再結成ライブが実現したのだ。それってまさしくlive forever。どんなに不格好でも生き続ける。30年前の曲なのに、ノエルにはこんなに素晴らしい世界が見えていたのか。生き続けなきゃだめだという漠然とした感じだけでなく、生き続けることがかっこいいということが分かっていたのだろうか。だって、ニルヴァーナもビートルズも再結成は絶対にできない。マイケルジャクソンは絶対に帰ってこない。誰もが認める大成功をおさめながら、生き続けて音楽を選び続けていることがどれほどの奇跡なのか、その格好良さに私は勇気をもらえた。
生きるのが終わるのは怖い、ライブに行ったり、美味しいもの食べたり、楽しいこともある。そして生き続けるのってかっこいい。oasis がそれを体現し、生きるロックンロールスターのoasisが言うのならやっぱりlive forever なのだ。自分たちで自分たちの曲の素晴らしさを30年かけて証明してみせたoasis にただただありがとうと伝えたい。
oasis はみんなのもので、私のうただ。変わらずロックンロールスターで、変化していく関係や音楽を剥き出しにかっこよく、絶対に私たちに向けて届けてくれる。歌ってくれることこそが何よりのファンサービスで、だから、外野席のファンがたくさん見える席がすごく楽しめた。oasisもみんなも私もロックンロールスターで、全員oasis が大好きだ。
ライブに行ってから、私はちょっぴり体が軽くなった気がする。このくそみたいな世界で生き続けないと私は私でなくなる。もう何にも惑わされたくない。小さい頃に好きになったoasisは、その時のままかっこよくて本物だったから。私は私だけがみる世界を探す。
鹿